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#1 イラストレーター柴田ケイコさんのここち#1 イラストレーター柴田ケイコさんのここち

暮らしの中で、ココチよいと感じる場所や時間は、人それぞれ。
「みんなのココチ」では、ひとりでも多くの人がもっとココチよく暮らせるように、
色んな人の暮らしにまつわるココチを紹介していきます。
住まい探しやリフォームのとき、あなたが探しているココチのヒントが見つかるかもしれません。

第1回目となる今回は、自然あふれる高知県に暮らしながら、
有名企業の広告や雑誌の表紙、地元の子どもを対象としたワークショップまで
幅広いフィールドでご活躍のイラストレーター 柴田ケイコさんのココチを紹介します。

1.柴田ケイコさん

到着するやいなや、玄関先でかわいいアマガエルが出迎えてくれました。
到着するやいなや、玄関先でかわいいアマガエルが出迎えてくれました。

簡単に自己紹介をお願いします。

はい。柴田ケイコと申します。
高知県在住で、イラストのお仕事をさせていただいています。
最近では、〈ソトコト〉や〈食べようび〉など雑誌のお仕事とか、
地元の本屋さんのリニューアルオープンのための販促物、
大和ハウスリフォームのショールームのお仕事などやっています。

イラストのお仕事を東京など大都市でなく
生まれ育った高知でやろうと思われたきっかけは?

大学と、最初の就職先は県外でした。
最初はイラストレーターでなくグラフィックデザイナーとして就職したんですが、
文字組みなど細かい作業があまり好きではなかったんです(笑)。
でもカンプ作りの時にイラストを書くことが多かったんですが、その作業は好きでした。
ある日上司に「イラストレーターのほうが向いてるんじゃないか」と言われたことがあって、
色々考えた結果、フリーでやろうと決心したんです。
はじめはなかなか仕事がなくて営業をしてもなかなか作品を見てもらえなかったりと大変でしたが、
徐々に仕事も増えてきて、軌道に乗ってきたころ結婚が決まり、
家を建てるにあたって、自然がいっぱいで、大好きな高知でやっていこうと決めました。

柴田ケイコさん

2.アトリエのここち

普段お仕事をされているアトリエ内で、
ココチにこだわった場所やものがあれば教えてください。

アトリエ内では作業机です。私がイラストレーターとして描き始めた頃、
お世話になっている建具屋さんから一枚板の作業机をいただきました。
まだ結婚前の実家住まいの時から使っていて、家を建てる時も手放すことは考えませんでした。
すごく万能で描きやすくて、今ではイラストを描くための私の一部となっています。

2.アトリエのここち2.アトリエのここち

後ろの本棚は家を建てた時に作り付けで大工さんに作ってもらいました。
壁一面に資料やお仕事で関わった書籍などを収容しています。
でももう足りない(笑)もっと欲しいです。
仕事で送ってもらった本が捨てられなくてたまっていく一方なんです。
切り抜いてスクラップすればいいんですが、できればそのまま置いておきたいので(笑)。

それと、以前から猫背で姿勢も悪いことが原因で腰痛になってしまい、
体をいたわって極力椅子に座るのをやめて立ち仕事に移行しました。
立って作業も足がかなり疲れますが、眠くならないのと、
集中力も保てますし、合間にストレッチがしやすいので、作業効率も上がりましたね。

アトリエのここち

アトリエのここち

3.みんなが集う場所

 

それではアトリエ以外で一番ココチよく感じる場所を教えてください。

家族が揃ってご飯を食べるリビングテーブルです。
椅子を回転させるとカウンターがあって子どもの勉強机になっています。
子どもも近くで見ていると勉強がはかどるみたいです。

あとは、みんなが集まる時に活躍するウッドデッキですね。
ウッドデッキはよく使いますよ。
バーベキューするときなんかみんな腰掛けにしています。
高知は日差しが強いのでサンシェードは必要不可欠ですね。
夕暮れにここでビールを飲むとすごくココチいいですよ。

みんなが集う場所

みんなが集う場所

普段の生活の中で一番好きな時間を教えてください。

仕事の合間に一息、ゆっくりと本を読むことですかね。本を読む時間が好きなので。
夫婦そろって漫画好きで、最近だと山下和美さんの『ランド』とかおすすめです。
哲学的な内容ですごく面白いですよ。
『暮しの手帖』の元編集長、松浦弥太郎さんの書くエッセイも好きです。
「丁寧な暮らし方」の提案を分かりやすくしてあって、それを読むと生活を見直すきっかけになります。

みんなが集う場所

4.丁寧に暮らす

2.アトリエのここち2.アトリエのここち

先ほど、「丁寧な暮らし方」というキーワードが出てきましたが、
柴田さんにとって「丁寧に暮らす」とはどういうことですか?

えぇー、とですねぇ、、深いですねえ(笑)。
要は、自宅で仕事をしているので、
仕事の時間と家庭の時間をきちっと区切ってバランスをとることじゃないですかね。
料理も丁寧に作ることを心がけています。なかなかできないですけどね(笑)
そのために早寝早起きをしているんですがそれも「丁寧な暮らし」のためには必要だと思っています。
以前は夜中に作業することもあったんですが、深夜作業ってなかなか進まないんですよね。
子どもが小学生になるころ、朝型の生活に切り替えたんですが、それは本当に良かったと思っています。
仕事もそうですけど、本読むにしてもテレビ見るにしても朝の方が良いと思いますよ。
最近は。子どもが学校へ登校した後、朝軽くランニングをします。
そのランニングから帰ってきた時がとっても気持ちよいココチよい時間です。

丁寧に暮らす
自宅から7kmほどの海。本当に綺麗でした。ここは柴田さんのジョギングコースなのだそうです。

子どもたちも平日朝5時~5時半ぐらい起きて30分くらい勉強をします。
保育園の時から早起きさせてたら習慣になりましたね。
なんかここまで聞くと「え~本当?」って思われそうですが、
毎日の歯磨きのような習慣作業のような感じなんです。嫌がることももちろんありますけど!
そのかわり夜は早く寝ますよ。9時~10時には寝ます。

5.平屋へのあこがれ

ご自宅でリフォームしたい場所を教えてください。

家ができたころ、洗濯物を干す場所を庭先にかまえたんです。
高知は雨が多いので、天気が変わって雨が降って来た時は洗濯物がびしょ濡れでもう一度洗うはめに。
今は屋根をつけたので雨の心配がなくなり、便利になりました。
それで、ガレージから玄関の部分にも屋根をつけたいと思っています。
買い物した時など、車から玄関までが遠いので。

あと、、
将来子どもたちも自立して、夫婦だけになり 60歳以上になったら思い切って平屋にしたいです。
屋根裏を倉庫にしているのですが年をとるとだんだん階段が大変になるし、
子ども部屋も必要なくなると思うので。その倉庫も一緒に平屋にしてアトリエを広くしたいですね。

平屋への憧れはいつごろから?

昔住んでた家が平屋だったんですよ。
幽霊屋敷みたいな借家(笑)だったんですけど、お風呂が薪で、
五右衛門風呂のような感じだったんです。周りにはそんなお風呂の家なかったので当時は嫌だったんですよ。
何でうちだけ、、と思ってたんですけど父が「薪が良い」と言って、
父は当時高知城の植木の剪定をやってたんです。仕事で切った木を使ってお風呂をわかしてました。
今になってその頃の生活の一つ一つがとても豊かな記憶として思い出されて、
それが平屋への憧れにつながっているのかもしれません。

柴田さんが子どもの頃よく遊んでいた裏山へ続く道
柴田さんが子どもの頃よく遊んでいた近所の小道

清流仁淀川。最近ではあまりの美しさに『仁淀ブルー』という言葉が生まれたのだそうです。
清流仁淀川。最近ではあまりの美しさに『仁淀ブルー』という言葉が生まれたそうです。

6.高知の自然

最後に、お住まいの中で一番の自慢は?

家というより環境かもしれません。
南向きの太陽の光が入ってくる場所で、自然が多い環境に家を建てられたことです。
日光があたる場所なので太陽光発電には適しています。
近所の方もいい人ばかりで、農家さんからおいしい野菜もたくさんいただきます。

6.高知の自然
五台山から眺める高知市内の風景

高知には全部ある。川もあって山もあって海もある。自然のものがごった煮なかんじ。
このあたりも田んぼが多くて、水がすごくきれいなんです。
子どもがその辺の水路からどじょうをとってきて主人と一緒に飼ってるんですよ。
ホタルもすんでますよ。車のライトをつけるといっぱい寄ってきて洋服につくんですよ。
子どもも大喜びです。

主婦でありながら、ご自宅でイラストの仕事をされている柴田さん。
そんな柴田さんのココチは「丁寧な暮らし」という言葉に集約されているかもしれません。
仕事の時間と家庭の時間をうまく切り替え、それぞれの時間を丁寧に過ごすための場所や環境をつくること。
アトリエの椅子をなくしたり、朝方の生活に切り替えたり。
それらすべてが、「丁寧な暮らし=ココチ」につながるアイデアなのだと思います。
そもそも生まれ育った高知県に住みつづけていること自体が、
柴田さんにとっての一番の「ココチ」なのかもしれませんね。

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Profile

柴田ケイコ Keiko Shibata
イラストレーター
高知県高知市出身 在住
奈良芸術短期大学ビジュアル学科卒

2003年JEANS FACTORY CONTEMPORARY ART AWARD優秀賞入賞
2009年第10回ノート展 準大賞

http://www.shibata-illust.com

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