築80年を超えるTさま邸。宮大工が手掛けたという、しっかりとした造りの家でしたが、東日本大震災以来、耐震性への不安が募っていました。そこで、耐震診断を行い、市の基準をクリアできるようにリフォームすることに。併せて、「古い家屋の良さをシンプルに活かす」「雑多なものを生活空間に置かない」住まいにすることも希望されました。そこで、家の中央にあった洋室を区切って要となる耐震壁をつくり、小さく分かれたスペースは収納と書斎に。そのほかの居室は、昔ながらの造りを大切に残しながら、アンティークの家具やテキスタイルが好きなTさま好みの内装に一新。個性的で味わい深く、安心して暮らせるお住まいが完成しています。
家族構成 | 本人+妹夫婦+母 |
---|---|
間取り | Before: 7LDK → After: 6LDK+S |
築年数 | 80年 |
---|---|
リフォーム面積 | 210.00平米 |
工期 | 3ヶ月 |
Before
Before: その他
After
After: 6LDK+S
LDの雰囲気に合わせ、ダークブラウンカラーを選んだキッチン。カウンター上部のダウンライトや、キッチン側面のブラケットライト、ニッチなど、Tさまと担当者双方からアイディアを出してプランニング。細部までこだわった、Tさまお気に入りの空間です。
Tさま邸では、高齢のお母さまが暮らしやすいことも重視しています。昔ながらの造りで高い段差がある玄関には、ステップを設置。お母さまの寝室がある2階のトイレは、引き戸にして手すりを設けました。安心、安全に生活できる住まいとなっています。
宮大工が手掛けたTさま邸は、玄関横の和室が網代天井にしてあったり、部屋の広さによって天井板の幅が変えてあったりと、細部にこだわりがありました。その古い家屋の良さは残しつつ、アンティーク家具やテキスタイルが好きなTさま好みの内装に。モリスの壁紙や、赤松の無垢材など素材を厳選し、個性的で味わい深い空間となりました。
2階の個室も内装を一新しました。Tさまの部屋は、ブラウン系の壁紙をアクセントにして落ち着いた雰囲気に仕上げています。
2階ホールは、天井、建具、手すりなどはそのままに、壁を塗り替えました。年月を経た、味わい深い雰囲気が気に入っていると、お喜びのTさま。
昔ながらの造りを残した趣ある玄関、引き戸やその奥の簾戸など建築当時のものをそのまま使用。大切に住んできたことが窺える空間となりました。
玄関からLDKへと続く廊下は、赤松の無垢材を床に使用しました。「知人が営む銘木店で見て、絶対にこの木を使いたいと思いました」と語るSさま。宮大工が手掛けた建築当時のままの天井としっくり馴染んでいます。
Tさま邸は現在の耐震基準を満たしておらず、東日本大震災以来、耐震性への不安が募っていました。そこで、家の中央にあった洋室を区切って要となる耐震壁をつくりました。また、LDKと北側の洋室は、窓を小さくして耐震壁に。市の基準をクリアする耐震性能を実現し、断熱もしっかりと。安心、快適な住まいとなっています。
※実例に掲載されている内容は、ヒアリング時の情報です